理系の秀才たちが糖質制限が理解できないのはなぜか?

先日、職場の食事会で、
今思い出しても恐ろくあきれる状況だったので、共有したい。

職場の同僚たちがあまりに無知で、
さらに何を言っても理解しようとしなかったことだ。

グルテンフリーや糖質制限をいくら話して聞かせても、
まったく理解しなかった。

職場は医薬品の開発なので、
誰もかれもが理系高学歴の秀才だ。

しかしながら、誰一人として、
生化学的なメカニズムからの説明を
理解しないし受け入れようともしなかった。

なぜなんだろうと考えた。

理系の秀才たちが理解できなかった糖質制限の話とは?

ことの発端はワンダーコア2をまだ使っているかという話からだった。

ワンダーコア2は何の役にも立たなかった話

何の役にも立たなかったので、売り払った話をした。
結局、おなかをすっきりさせるには、食事だという話から、
グルテンフリー・糖質制限の話をし始めた。

腹筋の縦割りが見えるようにするには、
腹筋の運動じゃなくて、食事をコントロールするんだという話。

縦線が見えてから、パックに割りたければ腹筋だという話。

そして、食事制限で一番大事なのは糖質を制限することだ。

グルテン敏感性の話もして、ぼくはグルテン敏感性遺伝子型なので、
グルテンもやめている。だから穀類はほとんど食べないようにしているよと。

これを言った瞬間から、誰もかれもが糖質弁護側に回った。

米、小麦、とうもろこしをやめてると言ったら、
「パンも?」「小麦も?」
だから、小麦食べないっていってるじゃん。
全然聞こえてない。

「ビールも飲まないよ。最初からずっとスパークリングでしょ?」

「えービールも飲まないの!!??」

意外過ぎたらしい。

場所も悪くて、
食事会はイタリアンのお店で、
ピザとパスタが出てくると。

ピザは一切れ食べたけどね。
そこまでストイックじゃないから。
グルテン敏感性も目立った症状はないし。

でも米は全然食べないよと話し、
お弁当をもらってもご飯は全部残しちゃう。
といったら、すごい反応で、もう大変。

米が食いたいと。
お米はおしいよと。
寿司は食べないの?と。

それはそれは大変な騒ぎだった。

挙句の果てには、
「日本人は米でできているとお医者さんが言ってました」
というやつまで出てきて。

(ブラックペアンのセリフと教わった。
完全に米を売りたい側のステマとしか言いようがない。)

ぼくも医者なんだけどなー。

あまりに唖然として、
「日本人全員に米が行き渡ったのはいまからたったの60年前だよ」
と言うのを忘れてしまった。

米は日本人の主食か?

別に全員糖質制限しなくていいけど、
何やってもやせなくて困っているとか、
どうやっても体調が悪いところがあるとか、
問題があれば、まずおすすめするのは穀類抜きの糖質制限だ。

という話をしたのだが、誰にも響いていなかった。

「必須脂肪酸、必須アミノ酸はあるけど、必須糖質はない」

「タンパク質と脂肪はおなか一杯食べていいんだよ」

「糖質よりもビタミンB、鉄分を気にするべき」

「糖質ばかり食べているとビタミンB不足になる」

「神経伝達物質をきちんと作るには鉄とビタミンBが必須」

このくらいの生化学、神経生理学の内容は誰でも追いついてこれるほどの
秀才ばかりなのに、誰も聞きたくなさそうだった。

「米はいらなくなった」
「パン、パスタもいらない」
「もう半年間、ほとんど穀類を食べてない」
「でも、ものすごく調子いい」
「午後に眠くならないのがいい」

こんな話も全然耳に入ってなさそうだった。

しまいには、違う話を持ち出してきて、

「卵はいくつ食べたって大丈夫」
「ぼくは朝も、昼も卵食べてる」
と言えば、
「コレステロールのほうが気になる」と、
ほとんど素人同然のいつの時代のエビデンスで話してんの?
って話になって、あきれたのと時間がきたので、
そうそうに退席した。

最初から早退の予定ではあった。

理系の秀才たちが糖質制限を理解できないのはなぜか?

糖質の依存性

糖質による血糖値の上昇が依存症を形成しているのはもう定説だろう。

糖質がなくなったらどうなっちゃうんだろうと恐怖があるからではないか?

あの大好きな米をやめたらどうなるんだろう?
パンを食べないなんて考えられない。
パスタが食べられないなんて人生がつまらない。
ラーメンなしでは生きていけない。

こんな気持ちが先に出てきてしまうのではないか?

自分が好きなものを制限されるとなれば、
理屈の話なんてどんなに優秀な人でも、
頭に入ってこない。

この反応、誰かに似てないだろうか?

一番社会的にもめにもめているあの人たちだ。

そう、喫煙者。

今や国民の2割しかいないマイノリティ。

タバコをやめろとか、
タバコを吸う場所を制限するとか、
飲食店でタバコが吸えなくなるとか、
禁煙の時代の流れに、ものすごい抵抗を示す喫煙者たち。

喫煙者の拒否反応にとても似ている。

喫煙者はニコチンという依存性薬物が摂取できなくなることを恐れている。

依存性薬物が摂取できなくなる恐れと同じ恐れを、
糖質制限に持っているわけだ。

糖質には依存性があるという話の傍証だと思った。

甘いもの中毒」は決して大げさな表現ではない。

ニコチンと違うところは、
やめやすいということ。

ニコチンはやめるのがとても大変で、
脳内報酬系関連の身体的依存だけでなく、
精神面の心理社会的依存があって、
とてもやめるのに苦労する人が多い。

糖質は減らすのはすごく簡単。
米をやめるのだってとっても簡単。
やってみればわかる。
離脱症状の一つの渇望(かつぼう)は起きない。

どうしても食べたい。
どうしても食べたい。
どうしても食べたい。

という状況はないのだ。

肉、魚、卵の料理一皿食べれば、
米や小麦を欲しくて欲しくてたまらない
とは思わない。

ニコチン依存で起きる

どうしても吸いたい。
どうしても吸いたい。
どうしても吸いたい。

は、生じない。

学んできたプライド

秀才だけに、
自分が学んできたプライドが
邪魔をしたのかもしれない。

いままで自分が学んで信じてきた
健康的な食事、健康的な生活は、
ほとんど全部嘘だと言われたわけだ。

実際ぼくも最初はすごく「騙されてたー」と思ったよ。

でも、いくらなんでも嘘だろとは思わなかった。

科学的に、生化学的に、正しいと理解できたし、
自分の体でも試して、新しい知識のほうが適切と理解した。

糖質制限のほうが、理にかなっているとわかったのだ。

医学や疫学は全然完全じゃなくて、
常に常に新しいエビデンスで塗り替えられていく。

医学研究、疫学研究ではいままでの常識が非常識になることはままある。

βカロテンは喫煙者に多めに投与して肺がん予防をめざしたところ、
むしろよっぽど肺がんになることが20年くらい前にわかって、
それ以来βカロテンは健康にいいと表だって宣伝されなくなった。

科学的に正しいことなら受け入れなければならない。

自分が学んだことだから手放したくない。
えらい先生が言ったからそれを信じて変えたくない。

そういう態度では終わってるね。

常に医学は進化している。

変化を望まない

多くの人は変化を望まない。

ワクワクしながら変化を楽しむタイプはほんの一握りだ。

生活は変えたくないけど、
やせたいし、健康になりたい。

それは土台無理なことだ。

何も変えなければ、
何も変わらない。

自分が行動しなければ、
何も変わらないのだ。

冷静な時は理屈で理解はできても、
いざという局面では素が出るのではないか。

まず拒否する。
拒絶してしまう。

ぼくは無理強いはしていないが、
会話では思わず拒否してしまうのかもしれない。

自分の信念と違うので、
正したい反射(righting reflex)が
生じたのかもしれない。

思わず自分の正しさで反論したくなるやつ。

冷静に学ぶなら、読書療法がいいかも。

口頭でいきなり何の準備もなく言われたのでは、
すんなりと聞けないのかもしれない。

そういえばぼくも読書療法だった。
ぼくのターニングポイントになった書籍は、
ケトン体が人類を救う」。

 まとめ

グルテンフリー・糖質制限をいきなり話したのでは、
たとえ理系の秀才でも理解できないし、
受け入れることができないことが身をもってわかった。

やはり、自分から積極的に言うのはやめようと思った。
たとえ、ウケ狙いでも無駄な労力は使わないほうがいい。
請われてから話すほうが、受け入れてもらえて、
精神衛生的にもいい。

糖質制限を見たくない、聞きたくない、知りたくない人が、
糖尿病や肥満によって、体を壊す前に、
ケトン体が人類を救う」とか、
甘いもの中毒」のような良書に巡り合うことを願ってやまない。