小麦アレルギーって何?アレルギーを甘く見てはいけない

アレルギーってヒステリーでしょ?
みたいに思っている人は、
きちんと読んで勉強して。

少しぐらいなら大丈夫じゃないの?とか
大げさじゃないの?とか
思っている人はこころを入れ替えて。

アレルギーってほんとに恐ろしい。
ほんとに死ぬからね。

チーズアレルギーで、
でもどうしても食べてみたくて、
給食で余ったチーズポークを食べて、
アナフィラキシーショックを起こして、
なくなった子がいた。

あのときはエピペンという、
ショックから救うことができる医薬品が手元にあったにもかかわらず、
ためらって使わずに死んじゃったケースだった。

アナフィラキシーショックというのは、
アレルギー反応のなかでもっとも重症の反応。

血管が開いて血圧が下がり、脳に血がいかなくなる。
気道がせばまり、分泌物が出て、呼吸ができなくなる。

血が通わなくなり、息ができなくなれば、
脳が死に、呼吸が止まり、心臓が止まる。
つまり、死ぬということだ。

脳が死ぬまでに5分だ。

その場に出くわした現場の人しか助けることはできない。

だから、エピペンというアドレナリンの自己注射がある。
これならいつでも持ち歩いて、いつでも使えるはずだから。

自己注射とは言うが、いざというときは
周囲の人が使ってあげないといけない。
本人は気を失いかけているからだ。

アドレナリンは、血圧をあげる強力な物質だ。
交感神経を刺激して、気道を開き分泌物も止める。
だから助けることができるのだ。

小麦アレルギーって何?

小麦アレルギーは、小麦を含む食べ物に対するアレルギー反応だ。
子供によく見られる食物アレルギーの一つで、
多くの子供は、大人になる前に小麦アレルギーはなくなる。

小麦アレルギーは、セリアック病とは違う病気だ。
グルテン敏感性は広い概念で、グルテンアレルギーが含まれる。
小麦アレルギーの一部はグルテン敏感性と言える。

定義や区別は難しいからこのくらいにしよう。

小麦アレルギーは対象がグルテンかどうかは不明で、
反応がすぐに起こるのが特徴だ。

アレルギーはタンパク質が対象なので、
グルテンの可能性も高いが、
とにかく小麦に含まれるタンパク質を、
排除しようとする抗体ができる。

その抗体は、免疫グロブリンE(IgE)と呼ばれる抗体だ。
この抗体が即時(そくじ)に、通常15分くらいで反応を引き起こす。

小麦アレルギーの症状は?

症状が出るまで、通常は15分だが、数分から数時間の幅がある。
症状は以下の通りだ。

蕁麻疹や皮疹
唇や舌の腫れ、かゆみ
呼吸困難や喘息
胃のさしこみや消化不良
嘔気や嘔吐
下痢

重症のアナフィラキシーショックの場合はどうなるか。
症状はずっと重篤なものになる。

のどの腫れや狭窄
胸痛または締め付け
重症な呼吸困難
飲み込みの障害
皮膚蒼白
めまいや失神(しっしん)
頻拍(ひんぱく)

血の巡りと、息に関することばかりだ。
急激に始まり、数分で対処しないと、
死に至ることがある。

だから、みんなが知っておく必要がある。
助ける方法もだが、
起こさない方法もだ。

アレルギーがあるというのに、
無理に勧めて食べさせたりしては絶対にダメだ。

小麦アレルギーはどうやってわかるか?診断方法

医者の診察では、
家族がアレルギー持ちかどうか、
喘息かどうか、
内服薬を飲んでいるか、
症状が出た時の環境はどうか、
などを尋ねられる。

小麦アレルギーは、診断するのが難しい。
理由は、あまりにありふれているので、
ほかの食品と一緒に食事の時に食べられているから。
つまり、何を食べたかということだけではわからないことが多い。

小麦アレルギーの検査は、皮膚にちょっと傷をつけて、
そこに検査液を垂らすプリックテストが行われる。
普通はひじより先の腕を使う。背中の場合もある。

検査液には小麦の成分が入っている。
皮膚に傷をつけるので、小麦の成分が皮膚の表面層に入る。
皮膚の表面層には免疫細胞がいて、
小麦アレルギーの場合は、検査液の小麦の成分に反応する。

反応した結果は、赤くなり、かゆみがある盛り上がりになる。
蚊に刺されたようになる。
反応は15分以内に起こる。

ただし、この検査は、
過去に重症のアレルギー反応を起こしたことがある場合(危険)、
喘息の人の場合(危険)、
広範な皮膚の病気たとえば皮膚炎や乾癬などの人の場合は(判定が難しい)、
行えない場合がある。

抗ヒスタミン薬、ステロイド薬などは、
皮膚テストの邪魔をすることがある。

小麦アレルギーは治るの?

治す方法は一般的には存在しない。
小麦を避けながら生きるしかない。

加工食品には、
必ず小麦が含まれているかどうか、
小麦を使っている工場かどうかが書かれている。

少なくともそのラベルは見なくてはならない。

重症の反応を起こさないように、
普通の人と一緒の生活空間で、
小麦を避けながら生きるのは、
とても大変だ。

しかし、現在の医学では、どうしようもない。
何も手立てはない状態だ。

小麦アレルギーの場合は、
グルテン敏感性よりも重症反応が起こる危険性がある。
より一層の注意が必要になる。

だから、本人はもちろん、周囲の人の協力が必要だ。
無理に勧めたり、食べ物が混じったりしないように、
気を使わなくてはならない。

何も病気がなく、元気に健康に暮らしているあなたも、
このような不自由を強いられている人がいることを知ってほしい。

知って、理解を示すだけでも、患者さんは楽になる。