薬は本当に病気を治すのか?

「薬は効くと思う人」
「はーい!」
「薬は病気を治すと思う人」
「はい、はーい!!」

今日は、薬と病気の話だ。

「先生、この薬で治りますか?」

「はい、じゃこの薬出しておきますね」
「先生、この薬で治りますか?」
「うん、きちんと飲んでね。飲まないと悪くなるよ」

薬を飲むと悪化を防ぐことはできる。
でも、薬で治ったのを見たことない。

いわゆる生活習慣病と言われる病気の話だ。

高血圧、
脂質異常、
糖尿病、
高尿酸血症、

誰一人として、薬で治った人は見たことがない。

何を言っているかというと、
薬をやめても、全く問題なく、
病気であることを気にしなくていい状態に戻った人は、
見たことがないということだ。

がんや自己免疫の病気もそうだ。

病気の心配を全くしなくてよい状態になった人は、
見たことがない。

これほどまで世の中に医薬品があふれていて、
毎年一兆円もの医療費が増えてきたにもかかわらず、
薬で治る病気はみたことがない。

ただ一つだけ、感染症は治る。
ウイルス感染は、治るものが出てきた。

あと、ワクチンは予防する。
治すわけではないが、感染症を予防できる。
これも感染症だ。

なぜ薬で治らないのか?

なぜ薬で治らないのか?
病気を意識しなくてよい状態、
薬を飲まなくてよい状態にならないのはなぜか?

答えは簡単だ。

原因に対処していないからだ。

医学が進み病気のメカニズムはかなりわかってきた。
どういうメカニズムで、どんな症状が出ているか。
それがわかると、どのメカニズムをブロックすれば、
症状を抑えることができるか、これがわかる。

この発想で、どんどん医薬品は作られている。

しかし、肝心の「なぜ」その病気が起きてきたかは追求していない。

今ある症状の理屈はわかった。
それに対処することはできる。

しかし、そもそもなぜその状態になったのか。
それがわからない病気ばかりなのだ。

わかっているのは感染症くらいだ。
感染症は病検体が原因だ。
病原体をやっつければいい。
だから感染症は治すことができる。

しかし、ほとんど全部の病気が、
そもそもなぜ起きてきているのかわからないのだ。

もし、薬が効いて、症状がなくなっても、
根本に対処しないから、どうなるかというと、
薬をやめれば、病気の症状がまた出てくる。

患者さんは、薬を飲まなくても、症状がない、
もとの健康体に治りたいと思っている。

しかし、薬は治さないのだ。
やめたら元に戻ってしまう。

感染症以外の薬の難しさの理由

なぜ完治させられないのか?
それは自分の体のメカニズムかどうかが分かれ目なのだ。

感染症が治せるのは、
病原体がヒトの体と大きく違うからだ。

細菌は細胞壁をもっている。
ヒトは細胞壁をもっていない。
細胞壁を作るメカニズムをブロックしても、
ヒトは痛くも痒くもない。

ウイルスも同じだ。
ウイルスの複製酵素はヒトと似ても似つかない。
その酵素をブロックしても、
ヒトには何ら影響がない。

こうやって感染症に対する薬剤は成功できた。

それ以外の病気で治す薬ができないのはどうしてか。

それは、自分の体のメカニズムをコントロールするからだ。

血圧が上がるのも、
脂質が増えるのも、
血糖が上昇するのも、
生理現象なのだ。

程度が過ぎると病気と呼ぶけれども、
本来ヒトが持っている機能だ。

なぜ数値が上がっているかの根本原因を考えず、
その数値を下げる方法だけ行ったのでは、
決定的な解決策にはならないのだ。

抑えすぎれば、それでも悪影響が出る。

がんはもともと自分の細胞だ。
自己免疫の病気は、自分の免疫細胞の暴走だ。

それゆえ、がんをたたこうとすると、
自分の正常の細胞と正確に区別がつかないので、
自分の体まで傷つけてしまう。

自己免疫を抑えようとすると、
自分の免疫機能を抑えるわけだから、
今度は病原体にやられてしまう。

つまり、自分の体のメカニズムの不調の場合、
その根本原因がわからないままに、
メカニズムの一部を抑えるやり方をすると、
抑えておくにはずっと薬が必要になるし、
そして、抑えると不都合が生じる病気もある。

現代の薬は、
症状は抑えるけど、
根本的には治さないし、
ややもすると自分の体を破壊してしまうものなのだ。

生活習慣病にはどう対処したらいいのか?

では、生活習慣病にはどう対処したらいいのか?

緊急避難的に薬を飲むのはやむを得ないだろう。
高血圧緊急状態なのに、
血圧を下げないで頑張るのはナンセンスだ。

しかし同時に、どうしてその状態になっているのか、
突き止めなければならない。

血圧は塩分と同じくらい肥満が問題と言われている。
脂質も肥満。糖質過多も言われている。
糖尿病は糖質過多と肥満。

これらの生活習慣病と呼ばれる病気は、
さまざまに克服方法が言われている。

大事なのはみな同じではないことだ。
根本原因は人それぞれ異なる。
一律にこうすればいいということはない。
ここが大事なところだ。

いまとても大事なことは、
痩せたほうが良いと医者に言われた人は、
真剣に取り組んだほうが良い。
ただし、取り組むのは運動じゃなくて食事だ。

糖質過多の肥満、ビタミン・ミネラル不足は、
ものすごく蔓延している。

まず、これに対処することで、
根本に迫れるはずだ。

肥満を解消して、ビタミン・ミネラル不足を補う。
これで、症状を抑える薬もいらなくなることもある。

がんや自己免疫の病気はどうすればいいか?

がんはまったなしの状態で見つかることが多い。

治療はいろいろ言われているが、
さまざまな選択肢を検討して、
自ら納得がいく方法を選ぶしかない。

なんでも放っておけとは言わないが、
どんな治療もがんばればなんとかなるとも言えない。

抗がん剤は、がんを倒すコンセプトはいいが、
自分の体にもダメージがあることを忘れないでほしい。
自分の体が耐えられるところまでしか、抗がん剤は使えない
という事実を忘れないでほしい。

がんは根本的に治していないことを忘れないでほしい。
5年間生きたら「治った」と医者が言うことにしている
ことを思い出してほしい。

がん患者さんを治すことは
天寿を全うさせることを目標にはしていないことを
忘れないでほしい。

がんはブドウ糖しか使えなくなっている細胞が多い。
糖質制限によって、がんがはびこるのが防げるという話も聞く。

もともと糖尿病の人はがんになりやすい。

そういうことを考え合わせると、
糖質制限は、一つの選択肢かもしれない。

自己免疫の病気も、
基本的には自分の免疫細胞を抑える治療なんだということを
忘れないでほしい。

自分の免疫細胞を抑えるから、
自分の体を攻撃している免疫細胞だけじゃなく、
自分の体を守っている免疫細胞も抑えてしまっていることを、
忘れないでほしい。

そして、自己免疫の引き金の一つとして、
グルテンがあることを思い出してほしい。

もちろん、グルテンが全員の原因とは言わないので、
間違わないでほしい。

ただ、グルテンに敏感なのかはチェックしてほしい。

もしグルテンに敏感なのであれば、
それをきっかけに自己免疫の不調が起きている可能性がある。

そうすれば、グルテンを食べるのをやめれば、
根本的に治る可能性がある。

グルテンを食べられるように戻れないかもしれないが、
グルテンを食べさえしなければ、症状が出ないのならば、
それは治ったことにならないか。

もし、薬はいらなくなれば、それは完治したことにならないか。

こんなふうに思う。

まとめ

薬は病気を治さない。
症状を抑えているだけに過ぎないことを忘れないこと。

生活習慣病の根本は、栄養の偏りにあるかもしれない。
肥満、糖質過多、ビタミン・ミネラル不足は、
いつも疑ったほうがいい。

がんや自己免疫の病気は、取り急ぎ、
医者が説明する選択肢から自ら選ぶべきだが、
同時に、食べ物にも気を配ったほうがいい。

糖質制限やグルテンフリーも一つの選択肢かもしれない。