GeneLife Genesis 2.0の結果が到着した!結果を見てみる前に思うこと

GeneLife Genesis2.0の結果が到着した!
四週間かかると言われていたところ、
二週間で到着だ!
なぜ早まったかわからないけど嬉しい!

結果を少しずつ見ているところだけど、
その結果を報告する前に、
頭をよぎることがあるので、
今日はそのことについて書いてみる。

遺伝子解析っていったい何を見ているのか?

そのそも遺伝子解析が何を見ているか、
あなたは想像がつくだろうか?

どうやって遺伝子解析するかまでは、
詳しく説明するつもりはないが、
少なくとも何を見ているかを説明しよう。

GeneLife Genesis 2.0で検査している遺伝子解析は、
SNPと呼ばれるものだ。

SNPとはSingle Nucleotide Polymorphismの頭文字語だ。
カタカナで読み仮名を振ると、
フルネームのほうは、
シングル ニュークレオタイド ポリモーフィズム
ちょっと英語っぽく表記してみた(笑)

SNPはスニップと読む。

これは何かというと、
一つの塩基(えんき)による多型性だ。

これを遺伝子多型(いでんしたけい)と呼ぶ。

塩基とは、遺伝子を構成しているATGCのこと。
Aはアデニン
Tはチミン
Gはグアニン
Cはシチジン
みな英語表記の頭文字をとっている。

遺伝子はこの4つの塩基が並んで、
さまざまなタンパク質が表されている。

遺伝子の中で、一つの塩基が異なることで、
タンパク質が酵素として働くときに機能が異なる。
これを多型性と呼んでいる。

遺伝子は、父親由来と母親由来の二つで成り立っている。
つまりある場所の塩基が例えば、AとGの多様性がある場合、
両親ともにAだった場合、AA
両親ともにGだった場合、GG
どちらかがAどちらかがGだった場合は、AG
というふうに三つの多型が存在する。

SNPをわかりやすく説明する例は?

あなたも想像しやすい、
わかりやすいSNPの例は、
お酒を飲んだ時の反応に関係する酵素のSNPだ。

これがもっともイメージしやすい。

お酒を飲んだ時に、
顔が赤くなるかどうかは、
アルコール脱水素酵素2の遺伝子多型にかかっている。

アルコール脱水素酵素2の遺伝子の表記は
ALDH2
である。
Aldehyde Dehydrogenase 2の略号だ。

ALDH2には、
アルデヒドを分解する速度に関する
多型性が存在する。

ALDH2中の一個の塩基が、
Gだとアルデヒドを素早く分解できる。
Aだとアルデヒドの分解が遅くなる。

たった一個だ。

ぼくは最初これを知った時に驚いた。

そうか、たった一個なんだ!、と。

それであんなに真っ赤になる人と、
白い顔で平気で飲んでいる人がいるのかと。

両親からGをもらったGGの人は、
顔が赤くならずお酒が飲める人。

片親からはA、片親からはGをもらったAGの人は、
顔が真っ赤になって、それでも楽しく飲める人。

両親からAをもらったAAの人は、
コップの四分の一のビールを飲んだだけで、
顔が真っ赤になって、
さらに気分まで悪くなってしまう人。

父親と母親から半分ずつ受け継ぐので、
お酒を飲んだときの反応の親と子の違いは、
意外にバリエーションがある。

両親どちらかが酒豪であっても、
その子供が飲めないこともあるし、
両親ともゆでだこ酒のみであっても、
子供は赤くならずに飲めることもあるのだ。

日本人は、おおざっぱに言って、
赤くならず飲めるGGが5割、
赤くなるが飲めるAGが4割、
赤くなって飲めないAAが1割。

お酒を飲むと赤くなるかならないか、
お酒が飲めるのか飲めないのか、
ほんの一個の塩基で決まってしまうなんて、
すごくないか?

これがSNPというものだ。

SNPと病気とのなりやすさはどうやってわかるのか?

SNPと病気のなりやすさはどうやって知ることができるのか?
それは病気になった人とならなかった人のSNPを比べることでわかる。

病気になった人で例えば、AAやAGが多かったとしよう。
病気にならなかった人では、GGが多かったとしよう。

とすれば、このSNPでは、Aを一つでも持っていると、
病気になりやすいのかもしれないという推測が成り立つ。

こういう計算上の推測を、
数限りないSNPと、
数限りない病気で検討すると、
GeneLife Genesis 2.0のようなパッケージが出来上がる。

GeneLife Genesis 2.0には、
病気のなりやすさだけでなく、
栄養素が高い傾向や低い傾向などもわかるようになっている。

GeneLife Genesis 2.0の結果は、
さまざまな病気のなりやすさを、
いくつかの遺伝子のSNPを組みわせて、
総合評価している。

その結果の計算方法は、
解説を見ながら、
追々理解して行こうと思う。

わかりしだいレポートする予定なので、
楽しみに待っていてほしい。

GeneLife Genesis 2.0の結果をもらって思い出したこと

ぼくは15年前、
国立がんセンターでがんの疫学(えきがく)研究をしていた。

疫学は、もともとは疫病(えきびょう)、
つまり感染症を研究する学問だったから、
疫学という名前がついたのだが、
疫病だけじゃなく、
あらゆる病気について応用できる学問だ。

疫学研究とは、
病気の数を数えて、
その病気の原因候補との関連性を推測し、
予防方法を探る研究方法だ。

ぼくに与えられたテーマは、
大腸がん罹患における遺伝環境相互作用の解明だった。

遺伝環境相互作用とは、
遺伝子多型と環境曝露(ばくろ)要因が
相互にからみ合っているはずだという仮説から出発している。

遺伝子多型は例えば、先ほど話したALDH2のGG, AG, AAのことだ。

環境曝露とは、人の体がさらされている環境要因のことを指す。
環境曝露と言っても大気汚染や騒音、電磁波、放射能だけではない。
お酒も環境曝露の一つだ。

つまり、遺伝環境相互作用とは、
例えばお酒で言えば、
お酒を飲むという環境曝露が、
遺伝子多型によって影響が異なるという
相互作用があるという意味。

アルデヒドがどんどん分解できて
顔が赤くならない人と、
アルデヒドの分解が遅くて、
顔が真っ赤になる人は、
どう考えてもお酒の曝露に対する反応は違う。

まずお酒の主成分アルコール(エタノール)が、
アルデヒドに分解される。
このアルデヒドは体にとって毒だ。

このアルデヒドから酢に分解されるのに
ALDH2が活躍する。
このALDH2のアルデヒドを分解するスピードが遅ければ、
アルデヒドが体に害を及ぼす可能性が高くなる。
アルデヒドがいつまでも体に残っているからだ。

つまり、ALDH2のアルデヒドを分解するスピードが遅い人は、
同じだけのアルコールを飲んだとしても、
分解スピードが速い人よりも、
健康を害する可能性が高くなるだろう。

こういう仮説を証明する研究だった。

仮説は、ALDH2が遅い人で、お酒を飲む人は、
大腸がんになりやすいというものだった。
そこに葉酸の代謝酵素を絡めていろいろな仮説を立てた。

しかし、現実はそう簡単なものではなく、
想定していた遺伝子多型と環境曝露の関係性のうち、
きれいに証明できたものはなかった。

理屈で考えていることを、
データで証明するのは難しいんだなとつくづく思ったものだ。

GeneLife Genesis 2.0と何が関係あるのか?

GeneLife Genesis 2.0の結果は、
環境曝露は考慮に入れていない。

環境曝露はどうなっているかわからないデータで、
SNPだけと病気や栄養素との関係を見ているデータを借りてきて、
それを総合して結果を出している。

ぼくは15年前、
こういうSNPだけと病気の関係性を見ている研究を
批判的に見ていた。

遺伝環境相互作用を追求していたこともあって、
環境曝露を考慮しないで、
遺伝子多型との関係を見る研究なんて意味がないと思っていた。

同じ遺伝子多型だって、
環境曝露が違えば、
病気になるかならないかも違うはずだと。
その環境曝露を考慮しないなんてナンセンスだと。

事実、当時国が力を入れていたSNPと病気の研究
ミレニアムプロジェクトは、見事にこけた。

結果として、SNPと病気の関係性の結果は、
医学の臨床現場には応用されなかった。

がんに対する治療薬の効果の予測や、
がんに対する治療薬の開発そのものにはある程度貢献した。

しかし、本来考えていた病気そのもの、
がんそのものとの関係性は、
結局どう使っていいのかわからず、
医療現場には応用されなかった。

そうこうしているうちに、
GeneLifeを筆頭にいくつもの民間企業が、
遺伝子解析をするサービスを始めて、
はやりに流行って今に至っている。

結局GeneLife Genesis 2.0の検査を受けてどう思っているのか?

あれから15年がたち、
こうやって自分が遺伝子解析の検査を受けてみると、
全然こころもちが違う。

あのころのギラギラした感じがなくなり、
いろいろなことを受け入れられるようになったのかもしれない。

実際自分のデータなので、面白いと思えるのかもしれない。

どうやって生かせばいいのかは、
自分で決めればいいと思えるようになったのかもしれない。

いずれにしても、とてもワクワクする。

どんな結果をもらっていても、
何かの足しになるんじゃないかと、
非常におおらかに思えている。

病気の傾向があるのであれば、
それを予防する方策を取ればいいじゃないか。

ビタミンが不足する傾向があるんだったら、
それを補えばいいじゃないか。

そんなふうに結果をみて、
自分でどう行動するかを考えるのが、
なんだかとっても楽しい。

 

15年封印していた気持ちの反省を込めて、
今日は長い文章を書いてみた。

長い長い文章に、お付き合いいただき、ありがとう!

関連記事

グルテン敏感性を知るにはどうすればいいか?
GeneLife Genesis 2.0のキットが到着した!

LINEで送る
Pocket

“GeneLife Genesis 2.0の結果が到着した!結果を見てみる前に思うこと” への3件の返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です